〜抱え込みやすい人の、こころの仕組みとケアのヒント〜
人間関係、仕事の悩み、気になる出来事。
気づけばなんでも「自分の中」で処理しようとしてしまう…
「迷惑をかけたくないから、言わずにがまんする」
「言ったところで、どうせ分かってもらえない」
「私さえ我慢すれば、うまくいくから…」
そんなふうに、気づかないうちに“ためこむクセ”がある人は、
誰よりもやさしくて、責任感のある人かもしれません。
でもその“ためこみ”が、あなたの心と体を静かに消耗させていることもあるのです。
■ ためこみ体質=「外に出すのが苦手」なこころ
・自分の感情を“後まわし”にする
・本音や弱音を言うのに抵抗がある
・人に頼るよりも、自分で頑張ろうとする
そんな人は、いつの間にか「感じたこと」「疲れ」「ストレス」を、
そのまま自分の中に閉じ込めるクセがついてしまっていることがあります。
■ ためこむと、なぜ疲れる?
🌀 1. 感情を抑え込むには、エネルギーがいる
人は「感じないようにする」「無理に我慢する」とき、
無意識に心のブレーキを踏み続けている状態になります。
これは、ずっと足に力を入れて立っているようなもの。
心も、気づかぬうちにクタクタになっていくのです。
🌀 2. “出口のないストレス”は、蓄積されていく
ストレスは、感じることそのものよりも、
「外に出せないこと」が一番の負担になります。
たとえば…
・愚痴をこぼせない
・涙を流す場所がない
・本音を飲み込むばかり
これが続くと、心がパンパンに張った風船のようになり、
いつか小さな刺激で、ポンと壊れてしまう危険もあるのです。
■ ためこみ体質さんへの、やさしいヒント
💬 1.「とりあえず、ノートに書いてみる」
声に出せないときは、まず自分だけに向けて気持ちを書き出すことから。
・「しんどい」
・「言いたかった」
・「もうがまんしたくない」
出し方は自由。正しさより、“出す”ことに意味があります。
🤝 2.「誰かに話す」ハードルを少し下げてみる
「重く思われたらどうしよう…」と悩むかもしれません。
でも、本当に大切な人は、“話してくれたこと”そのものがうれしいのです。
完璧じゃなくていい。途中でも、涙まじりでも、大丈夫。
🛑 3.「全部は背負わない」と決めてみる
・すべてを自分で抱える必要はありません
・解決できなくても、苦しむ価値はありません
“がんばりすぎてる自分”に、そっとブレーキをかけることも、あなたの大切な仕事です。
■ あなたの「ためこむやさしさ」も、素敵です
誰にも迷惑をかけないように。
誰かを傷つけないように。
静かに、自分の中で抱え続けてきたもの。
それはあなたのやさしさの証です。
でも、やさしいあなたにも、休息とケアが必要です。
「ためこむこと」がクセになっているなら、
「少しだけ出してみること」も、習慣にしてみませんか?
あなたがあなたのこころに、
一番やさしくできる存在でありますように🌿