― MBTIで考える「すれ違い」の正体 ―
「どうして、あの人とは話すだけで疲れてしまうのだろう」
「悪い人じゃないのに、なぜか噛み合わない」
人間関係の悩みは、
誰にとっても身近で、そしてとても消耗するものです。
多くの場合、私たちは
「相性が悪いから」
「性格が合わないから」
と理由づけをします。
けれど、MBTIの視点で見てみると、
その“しんどさ”の正体は、
もう少し違うところにあることが見えてきます。
人は「同じ出来事」を、同じようには受け取らない
同じ言葉を聞いても、
同じ場面にいても、
人はそれぞれ違う受け取り方をします。
- 事実を重視する人
- 背景や意味を重視する人
- 早く結論を出したい人
- じっくり考えたい人
MBTIは、こうした
情報の受け取り方・判断のクセ に違いがあることを示しています。
問題は、その違いに気づかないまま
「わかってくれない」「冷たい」「考えすぎ」
と評価してしまうことです。
「悪気がない」のに、傷ついてしまう理由
人間関係で特につらいのは、
相手に悪気がないとわかっている場合です。
それでも、
- 言葉が強く感じられたり
- 配慮が足りないように思えたり
- 大事にされていない気がしたり
こうした感情が湧いてくることがあります。
これは、
価値観や感じ方の優先順位が違う だけの場合も多いのです。
MBTIは「相手を理解するため」にも使える
MBTIは、自分を知るためのもの。
そう思われがちですが、
実は 人との距離感を整えるための道具 としても役立ちます。
- 相手は、スピード感を大事にする人かもしれない
- 相手は、感情より合理性を重視する人かもしれない
- 自分は、気持ちを汲み取ってほしい人かもしれない
そう考えられるようになると、
「攻撃された」と感じていた出来事が、
「違う言語で話していただけだった」
と見えてくることがあります。
わかり合うこと=同じになること、ではない
ここで大切なのは、
「相手を理解すれば、すべてうまくいく」
と期待しすぎないことです。
MBTIは、
人をコントロールするためのものでも、
無理に歩み寄るためのものでもありません。
- 理解したうえで、距離を取る
- 深く関わらない選択をする
- 自分を守る線引きをする
それも、立派な人間関係の調整です。
場面別に見る「すれ違い」のかたち
人間関係のしんどさは、
相手や自分の性格そのものよりも、
置かれている場面によって強まる ことがあります。
ここでは、よくご相談の多い
「職場」「家族」「パートナー」
それぞれの場面で起こりやすいすれ違いを見てみます。
職場で人間関係がしんどくなるとき
職場は、効率・結果・役割が優先されやすい場所です。
- スピードを重視する人
- 丁寧さや慎重さを大切にする人
- 感情を切り離して判断する人
- 空気や関係性を考慮する人
こうした違いが、
「冷たい」「遅い」「気にしすぎ」
といった評価につながることがあります。
けれどそれは、
能力や人間性の問題ではなく、重視している軸の違い
であることがほとんどです。
職場では、
無理にわかり合おうとするよりも、
「役割として割り切る」「距離を調整する」
という選択が、自分を守ることにつながる場合もあります。
家族だからこそ、わかり合えないこともある
家族は、距離が近いぶん
「わかってくれるはず」という期待が生まれやすい関係です。
- 察してほしい人
- 言ってくれればいい人
- 正しさを重視する人
- 気持ちを最優先する人
この違いは、
長年一緒にいるほど、修正されないまま残ることがあります。
家族だからこそ、
すべてを分かり合う必要はありません。
わかり合えない部分があっても、
関係が壊れるわけではない
という前提を持つことが、心を軽くします。
パートナーとのすれ違いは「愛情不足」ではない
パートナーとの関係では、
「同じように感じてほしい」という期待が強くなりがちです。
- 共感してほしい人
- 解決策を示したい人
- 一人で考えたい人
- すぐに話したい人
愛しているからこそ、
この違いが苦しさに変わることがあります。
けれど、
愛情の示し方や安心の感じ方は、人それぞれです。
違いをなくそうとするよりも、
違いがある前提で関係を組み立て直すこと
が、長く安定した関係につながります。
人間関係が楽になるとき
人間関係が少し楽になるのは、
相手が変わったときではなく、
自分の見方が変わったとき かもしれません。
- 期待しすぎていたことに気づく
- 合わないことを、否定しなくなる
- 「わかり合えなくてもいい」と思えるようになる
MBTIは、
そのための“視点”を与えてくれます。
自己理解が、人間関係の土台になる
人との関係に疲れやすい人ほど、
実はとても誠実で、
相手を大切にしようとしてきた人が多いように感じます。
だからこそ、まず必要なのは
「相手を変えること」ではなく、
自分がどんな関わり方をしやすいのかを知ることです。
それが、人間関係を見直す土台になります。
おわりに
人間関係のしんどさは、
あなたの性格が悪いからでも、
努力が足りないからでもありません。
ただ、
違う感じ方同士が、同じ場所にいた
それだけのことかもしれません。
MBTIが、
誰かを責めるためではなく、
自分を守り、関係を整えるヒントになりますように。
🌱次は、この「場面別」をさらに深めていきます。







