家族なのに、どうしてこんなに苦しいのか ― MBTIで見つめ直す「近すぎる関係」 ―

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「他人なら、もう少し距離を取れるのに」
「家族だからこそ、我慢しなければいけない気がする」

そんなふうに感じたことはありませんか。

家族は、本来いちばん安心できる存在のはずなのに、
ときに職場や友人関係よりも、心を消耗させる相手になることがあります。

それは、あなたの心が狭いからでも、
愛情が足りないからでもありません。


家族は「わかり合えている前提」で始まってしまう

家族関係が難しくなる大きな理由のひとつは、

「わかってくれているはず」
「わかって当たり前」

という前提が、最初から置かれていることです。

・言わなくても察してほしい人
・言ってくれなければ分からない人

・気持ちを大切にしたい人
・正しさや現実を優先する人

こうした違いがあっても、
家族の中では説明されないまま年月が過ぎていきます。

その結果、

「どうしてわかってくれないの?」
「なんでそんな言い方をするの?」

というすれ違いが、少しずつ積み重なっていきます。


近い関係ほど、傷は深くなる

職場や知人であれば、
「そういう人なんだ」と割り切れることも、

家族相手だと、

「大切にされていない」
「否定された」
「存在そのものを認めてもらえない」

そんなふうに感じてしまうことがあります。

MBTIの視点で見ると、
これは性格の不一致というより、感じ方の優先順位の違いであることが多いのです。

誰が悪いわけでもなく、
ただ、心の使い方が違う。

それだけで、深い溝が生まれてしまうのが家族関係なのかもしれません。


「分かり合えない=関係が壊れる」ではない

とても大切なことがあります。

それは、

家族だからといって、すべてを分かり合う必要はない

ということです。

・価値観が違ってもいい
・考え方が理解できなくてもいい
・距離を置く時期があってもいい

関係を続ける方法は、「完全な理解」だけではありません。

無理をしない形でつながることも、立派な家族のあり方です。


傾向を知ることは、諦めではなく「準備」になる

家族のMBTIタイプや傾向を知ることは、
相手を決めつけるためではありません。

むしろそれは、

・こういう言い方をしやすい人なのかもしれない
・ここは大切にしているポイントなのかもしれない
・この場面では、こう反応しやすいのかもしれない

と、心の中で準備をしておくことに近いものです。

そうすると、同じ言葉を向けられても、

「また傷つけられた」
ではなく、
「この人の癖が出ただけかもしれない」

と、一呼吸置いて受け止められる瞬間が生まれます。


受け取り方が変わると、対処も変わる

相手の傾向を知っていると、

・正面からぶつからない
・話すタイミングをずらす
・深入りしない
・期待値を下げる

といった、現実的で自分を守る対処が選べるようになります。

それは我慢ではなく、
「自分を傷つけない関わり方を選ぶ」ということです。


境界線を引くことは、冷たさではない

「距離を取りたい」
「これ以上踏み込まれたくない」

そう感じるとき、
多くの人は罪悪感を覚えます。

でもそれは、
相手を拒絶したいからではなく、

自分を守りたいだけ

なのではないでしょうか。

境界線を引くことは、
関係を壊す行為ではなく、
関係をこれ以上壊さないための行為でもあります。


家族関係こそ、自己理解が必要になる

家族の前では、人は無意識に「役割」を背負います。

・しっかり者
・我慢する人
・まとめ役
・問題を起こさない人

MBTI的に見れば、
それが本来の気質と合っていない場合、
心は静かにすり減っていきます。

「私はどんな距離感なら苦しくならないのか」
「どんな関わり方が限界なのか」

それを知ることは、
わがままではなく、人生を守るための知恵です。


おわりに

MBTIは、家族を理解するための答えではありません。
けれど、家族の反応に振り回されすぎないための
**「心の準備地図」**にはなります。

どう変えるかではなく、
どう受け止め、どう距離を取り、どう守るか。

それを考えるための材料として、
MBTIがそっと役に立つこともあるのだと思います。

家族との関係が苦しいとき、
どうか自分を責めすぎないでください。

それは、

違う心の構造を持つ人同士が、近すぎる場所にいる

ただ、それだけのことなのかもしれません。